【マリオ64 RTA】HMC ゴロ岩スターでC上ブーストを使うRTAルートを考えてみた
やみにとけるどうくつのゴロゴロいわのひみつ(以下ゴロ岩スター)のワンスターでは、C上ブースト+4段ジャンプのルートが使われている。
少し前に「このやり方(C上ブースト)をRTAに適用させたらどうなるのか」を考えてみたので、今回はその話をする。
なぜ今までRTA向けにC上ブーストが試されなかったのか？
これに対する私が思った理由は以下だ。
- 4段ジャンプを使わない場合、慣性を活かしきれずにタイム短縮できないと予想できるから。
- 仮に速くなったとしても、ちょっとしか速くならないだろうから。(失敗するリスクのほうが大きい)
これら理由から「わざわざ作るほどじゃないな」と考えていたが、やっぱり気になるので調べてみたのが今回である。
ヒントは新TASルートから
2019年に新たなTAS向けのゴロ岩ルートが見つかったのは皆も知っているだろう。
旧TASルートやワンスタールートはC上を使って右斜めに進んでいたが、新TASルートを見ると、C上を使ってほぼ真っすぐ進んでいることが分かる。
「これを使えば、5枚コイン列がある端っこを進むことができるのでは」と思った私は、とりあえず適当にプレイし、C上で真っすぐ進むのが人間でもできることを確認。
その後、以下2案を考えてみたわけだ。
案1: 慣性3段ジャンプ案
まず考えたのは、C上で速度を溜めた後、その勢いのまま3段ジャンプを出すシンプルな案だ。
実際にタスってみると、3段ジャンプだと距離が少し足りないことが分かったので、最後に小ジャンプダイブを入れてみた。
(1) C上で速度を溜める
(2) 速度が上がったらジャンプキック
(3) 勢いのまま3段ジャンプ
(4) ジャンプダイブを入れて距離を調整
(5) 2段壁キックでスター取得
タイムは14.80秒カメラ×。
まだ紹介できていないが、2019年に作成した70枚idealrunでは、通常とはちょっとだけ異なる改良版アプローチを使用していて、タイムは15.16秒カメラ×だった。
よって差は以下となる。
- 70枚idealrunと比べて0.36秒速い
- 一般的なアプローチと比べて0.46秒(0.36+0.1)速い
人間がRTAで使うことを想定すると、今回のタスは(5)の部分で攻めすぎている。しかし、70枚idealrunのほうも同じレベルで攻めているので、ここの差は無視して良いだろう。
ただ、この案1にはひとつデメリットがあることに気づいた。
それは、C上時の角度が若干右に向いていると、5枚コイン列を通ることができずにゴロ岩にぶつかる可能性が出てくるというものだ。
このデメリットを回避したのが案2となる。
案2: 慣性2段ジャンプ+ジャンプダイブ案
C上時で若干右に向いていた場合は道筋を補正する必要がある。その方法を考え出力したのが案2である。
(1) C上で速度を溜める
(2) 速度が上がったらジャンプキック
(3) 勢いのまま2段ジャンプ
(4) ジャンプダイブを出して端っこに寄る
(5) ダイブ復帰を入れて距離を調整
(6) 2段壁キックでスター取得
タイムは14.93秒カメラ×だったので、差は以下となる。
- 案1と比べて0.13秒遅い
- 70枚idealrunと比べて0.23秒速い
- 一般的なアプローチと比べて0.33秒(0.23+0.1)速い
結論: 将来的には使われる可能性があるかも？
私なりの結論は以下となる。
- 1秒も速くならないのに対し、C上を使うパートで失敗するリスクがあるので、即採用とはいかない。攻めないと自己ベストが出ない場合なら使っても良いのでは。
- 案1のほうが案2よりも速いので、「案1を狙ってリカバリとして案2」と考えるのが自然か。
- C上自体は難易度は低いため、練習すれば狙えるレベルだと思う。将来的には使われる可能性があるかも？
ちなみに、最初のゴロ岩の乱数が悪かった場合は、乱数が悪いことを目で確認した後でもかわすことができるので、その点は心配ないと考えている。
むすび
今回は、最近調べたゴロ岩でC上を使うRTAルート案の概要を話した。
実際タスった時に気づいた「どうすれば速くなるか」系の細かい話もあるのだが、それはこのルートが使われるようになった場合に話そうと思う。(可能性はゼロに近いが)