【マリオ64 RTA】CCM 100枚レースで失敗した時のリカバリ方法の考案
2019年2月頭、マリオ64RTAのアイデアを投稿するチャンネルにとある1つのアイデアが投稿された。
「120枚RTAにて、さむいさむい100枚レースで失敗した場合、レースをやり直すのではなく100枚赤コインをやったほうが速い」というリカバリのアイデアである。
今回はこのアイデアを確認した上で、新たなリカバリ案を考えてみる。
個別スターページ: ペンギンチャンピオンレース+100枚コイン
リカバリ案の流れ
リカバリ案の動画では、100枚レースでコインを取り逃したことを想定し、『97枚でレースを終了』→『リカバリ処理』という流れとなっている。
スライダーを出たらまずは木の赤コインを回収する。
赤コインスター単体では大ジャンプでこの赤コインを回収するが、このリカバリではここの地点に来ることがもう無いらしく、先に取っていくようだ。
上の赤コイン達を取るためにワープへ向かう。そのついでにワープ前の赤コインを回収する。(この動画ではここで100枚スターが出ている)
ワープ後からが少し見慣れないルートになっている。ワープ後、普段なら2番目に回収している赤コインに向かって降りる。
反転して逆を向いて赤コインを回収。
通常の赤コインルートと同じ導線で次の赤コインを回収する。
氷のオブジェの赤コインへ向かう。
三段ジャンプ壁キックで崖を掴まる。下から氷のオブジェの足場に乗る方法がこれぐらいしかないので、このような処理にしていると思われる。
幅跳び→ジャンプダイブ復帰で氷のオブジェの赤コインを回収して、後はいつも通りの導線でスターを回収する。
レースをやり直す場合とのタイム差は?
発案者曰く、このリカバリを使った場合は、100枚レースをうまく通せた場合と比較して30秒程度遅くなるとのこと。
ただ、レースをやり直した時とのタイム差は言ってなかったので、どれぐらいのタイムになるのか計算して予想してみる。
100レースミス→再レース+赤コインスター 165.00秒
79.93(スライダー後ワープまで) + 4.10(ワープ後~煙突イン) + 43.50(レース単体の煙突~スター取得まで) + 37.46(赤コインスター単体)
100レースミス→赤コイン+レーススター 155.83秒
109.50(アイデア動画) + 46.33(レース単体)
差分: 165.00 – 155.83 = 9.17秒
しっかりとしたタイム比較ではないが、それでも9秒も差があるので、このリカバリ案は速いように見える。
リカバリ案の導線を確認
赤い線がワープ前で、青い線がワープ後となっている。
ぐるりとまわっているように見えるが、親ペンギンのいるところから風の吹くゾーン(ゴンドラのところ)を通って上に登る速い方法は無いと思う。
その点を考慮すると、素直にワープするというのは最適であるように感じられる。
リカバリ案のワープ後の考察
上記で紹介したリカバリ案のワープ後を見て、私が感じたことは以下である。
■導線に関して
上から見た導線は最適なように感じる。
しかし、縦導線を考えると、一度下に降りてから上に登り直しているので、その点は遅いように感じられる。
■ゴンドラの赤コイン~氷のオブジェ赤コイン間の三段ジャンプに関して
三段ジャンプ壁キックは遅そうに見えるが、RTAでできるレベルではこれぐらいしか思いつかない。
このアプローチの場合、二段ジャンプの着地時に斜面のところに着地してしまうと、三段が出ずにそのまま滑って落ちて死ぬリスクがあり、あまりやりたくない。
新リカバリ案の提案
考察の中で一番気になったのは『三段ジャンプで死ぬリスクがあること』である。
これはあくまでリカバリで、リカバリで死んでしまっては目も当てられない。よって、多少ロスがあっても良いので、死ぬリスクのない導線にするべきだと私は考えた。
そこで思いついたのが以下の導線である。この導線では、普段の赤コインルートと同様に、ワープ後は氷のオブジェ側に降りている。
上から見ると余計な動きをしているように見えるが、下から上に登る処理が無いので、先ほど紹介したリカバリ案よりは簡単そうだと思った。
新リカバリ案の流れ
実際にこの導線のリカバリ案を作ってみた。
ワープの後、氷のオブジェ側にジャンプキックで降り、くるりと回ってダイブ。
いつもは2枚目に回収している赤コインのところへ向かう。
Uターンしながら赤コインを回収してダイブ。
いつもみたいに滑って行き、ゴンドラの赤コインを回収。
反転+最大二段ジャンプで斜面に着地。
そのまま滑って一段ジャンプを出す。
橋の上に乗ってそのまま二段→三段ジャンプを出す。後はいつも通りの導線でスターを回収する。
冒頭で紹介したリカバリ案は109.50xだったのに対し、新リカバリ案は(冒頭のリカバリ案換算で)106.30x。
つまり、新リカバリ案のほうが3.20秒も速い結果となった。
即席で作ったものなので、もう少しアプローチの改善の余地があるかもしれない。
むすび
さむいさむいマウンテンは、縦の導線でタイム差がつきやすいステージであるため、新リカバリ案のほうが速くなったのだと推測する。
今回は100枚レースのリカバリを取り上げたが、その他のスターにおいてもリカバリ方法はまだ未開拓な部分が多いので、今後も今回のようなリカバリ案を考えるつもりだ。