【マリオ64 RTA】WDW100枚シクレにおける2匹目のアメンボまわりを考えてみた その3
本記事は、『みずびたシティー あさせとそらのシークレット+100枚コイン』(100枚シクレ)における2匹目のアメンボ(以下)の考察記事で、
以下の記事の続きとなる。
いきさつ
前回の記事の考察から、私の中には以下のような疑問が生まれていた。
――「なぜ、あのアメンボは、ちょうど良いタイミングで『青コインスイッチ回り』もしくは『足場端っこ』に来てくれないんだろう」
考察パート3は、この疑問からスタートする。
アメンボが『足場端っこ』に来てくれない理由を予想してみる
私はこの予想をする上で、以下の2点のヒントを思い出した。(どちらも前回の考察で分かったことである。)
■アメンボには4つの初動パターンがあったこと
■アメンボから一定距離離れると、アメンボが停止する仕様があること
(現行ルートの場合、1 or 2つ目の木箱を壊したあたりで停止する)
これらヒントと実際の調査時のアメンボの動きを組み合わせたところ、「現行ルートの場合、アメンボが止まるタイミングは『アメンボが足場の左端に来た時』が多いのではないか」と感じたのだ。
具体的には、以下の赤く塗りつぶしたあたりでアメンボが一旦止まるのではないかという意味である。
もし、足場の左端でアメンボが止まった場合、アメンボの次の動き出しの方向は『端から内側』(青矢印)しかないのではないだろうか。
これでは、青コインスイッチ周りでアメンボを倒すことはできるかもしれないが、足場の端でアメンボを倒すのは厳しいように感じる。
ただ、この話を逆手に見てみると、面白い予想に行き着く。
その予想とは、「足場の左端に行く前にアメンボを止めれば、アメンボの次の動き出しの方向は『内側から端』(青矢印)になるのでは」という予想だ。
これによって、現行ルートよりも『足場の端っこ』でアメンボを倒しやすくなるはずで、この予想を実現できる導線があるのなら、現行ルートよりも良い可能性が出てくる。
奥の木箱から壊すルートの再検討
私は先で話した予想を立てた後、この予想を実現できると思われる『あるひとつの案』を思い出した。
それは、私が少し前に考えた『奥の木箱から壊すルート』である。
このルートの導線を示したのが以下だ。
このルート案では、『最初に奥の木箱に向かう』=『より早くアメンボから一定距離離れられる(停止させられる)』ので、予想が実現できるかもしれない。
ということで、このルート案を再度検討してみることにしたのだ。
アメンボが停止するまでの確認
とりあえず、一番距離感の合っている『QJK+二段ジャンプダイブ』アプローチを採用し、アメンボを観察した。
結果、以下の3パターンを確認できた。(全ての乱数を網羅したわけではないので、他にもパターンがあるかもしれない。)
A. 左に少し進んだ後止まるパターン
B. 左下に進んだ後、足場端の一歩手前で止まるパターン
C. 左上に進んだ後止まるパターン
この3パターンにおいては、予想した通りの動き(足場の左端に行く前にアメンボが止まる)になっているみたいなので、良さそうである。
ちなみに、パターンAを使って見てみたところ、アメンボが停止し始める位置は『二段ダイブ復帰をした後ぐらい』だった。
現行ルートの場合、
- 1匹目のアメンボの処理
- 手前の木箱を壊す処理
などにブレがあるため、アメンボを余計に動かしてしまう可能性が高い。
しかし、ルート案では『QJK+二段ジャンプダイブ』だけなので、ほぼ確実にA~Cのパターンに収まると考えられ、この点はメリットになると思う。
アメンボが再び動き出すところの確認
続いて、『アメンボが再び動き出すところ』を確認してみる。
パターンAにおいて、アメンボが再び動き出したのは、全木箱を壊し終わった後だった。
パターンA(左に少し進んだ後止まるパターン)でこの位置ということは、
- パターンBでは、もう少し手前の段階からアメンボが再び動き出し、
- パターンCでは、もう少し青コインスイッチ側に行かないとアメンボが動き出さない
と推測できる。
具体的な位置を調べてみると、パターンB・Cでは、それぞれ以下の位置でアメンボが動き出していた。
パターンAとCはほとんど差がなさそうに感じたが、パターンBだけはかなり手前の段階からアメンボが動き出しているようだ。
この差がどう影響するのか……、次のセクションで青コインスイッチパートを見てみよう。
青コインスイッチパートの確認
数十個以上の乱数を調べるほどのモチベーションはなかったため、(入力は全て一緒で)各パターンを1つずつ作ってみて、アメンボの位置を見てみることにした。
A. 左に少し進んだ後止まるパターン
アメンボを導線上で倒すことができなかった。最終青コイン取得タイムは18.96秒。
B. 左下に進んだ後、足場端の一歩手前で止まるパターン
最後に右に行ってしまったが導線上で倒せるレベルだった。最終青コイン取得タイムは18.73秒。
C. 左上に進んだ後止まるパターン
アメンボを導線上で倒せた。最終青コイン取得タイムは18.43秒。
以上の過程を経て分かったことは、ルート案を使った場合、
- 『アメンボは足場の端に向かって進む』という予想した通りの動きになったが、
- あくまで『端に進む』だけで、導線上で倒せるとは限らない
ということだ。
なので、「ルート案のほうがアメンボの乱数的に良い!」とまでは言えない結果となった。
ただ、これはサンプル数3での結果なので、『現行ルート』『ルート案』それぞれでサンプル数を増やして調べた場合、ルート案のほうが優位性があると分かるかもしれない。
ここは、興味を持った方に調べてもらうことにしよう。
今回の考察まとめ
今までは『アメンボの乱数』の話をしたが、これとは別に大きな気づきがあった。
それは、「『木箱同時壊し無しルート案』と『木箱同時壊し有り現行ルート』のタイムがほぼ一緒、もしくは前者のほうが少し速いのではないか」ということである。
- 木箱同時壊し無しルート案: 良乱数で最終青コイン取得タイムが18.43秒
- 木箱同時壊し有り現行ルート: 普通乱数で最終青コイン取得タイムが19.80秒(マイナス1秒でも18.80秒)
結果が変わった原因は、ルート案のアプローチを変えたことにあるのかもしれない。
以上の考察から、私なりの結論は以下となった。
- 『奥の木箱先ルート』は、現行ルートよりもアメンボを導線上で倒しやすいかもしれない。
- 理由は、アメンボが再び動き出した時、『内側から端』へ進むからである。
- 『奥の木箱先ルート』は、木箱を同時に壊さなくても、『木箱同時壊し有り現行ルート』と同等のタイムorそれ以上のタイムを出せる可能性がある。
- ということは、『奥の木箱先ルート』で木箱を同時に壊せば、もっと速いタイムが出るということである。
- 今回はサンプル数が少ないため、上記結果が間違えているかもしれない。あとは興味を持った方に調べてもらいたい。
余談: ルート案ではアメンボが奥に行くパターンがある
ルート案では、乱数次第でアメンボがシークレット(押す箱)のほうへ行ってしまうことがある。
この乱数のアメンボの動きを図示したのが以下だ。何度か試行してみたところ、この乱数は意外と引くことがあるようだ。
もしこの乱数を引いた場合は、以下の導線にするのが良いと考えている。(70枚TASと同じ)
この導線を使えば、箱のシークレット付近でアメンボを倒せるからである。
タイムとしては、8枚コイン円のところで崖掴まりしないのであれば、この導線のほうが現行ルートよりも速かったと思う。
この乱数(アメンボが奥に行ってしまう乱数)を引いたかどうかは、青コイン回収中に目視で判断できるので、有効なはずだ。
むすび
一応、カメラの使い方を含めた『奥の木箱先ルート』を参考用に作っておいた。
この記事を読んだ人はぜひ試してみてほしい。
- 最初は左上くぼみ入力(コントローラ次第でダメかも)
- 最終青コインのタイムは18.50秒